ポリシリコン(多結晶Si)薄膜の結晶性評価

ポリシリコン薄膜の分析例です。ポリシリコン薄膜はアモルファスシリコンに比べると電子の移動度が高く、液晶ディスプレイ、太陽電池などに用いられています。ポリシリコンはアモルファスシリコンを加熱することで生成されます。アモルファスシリコンがポリシリコンに変化する過程において、ラマンスペクトルが変化し、結晶性の高いポリシリコンはより高波数にラマンピークを持つため、RAMANtouch/RAMANforceによってポリシリコン薄膜を評価できます。このサンプルは、厚さ300nm程度のアモルファスシリコン薄膜に、エキシマーレーザーを照射して生成されました。生成条件の異なる2つの領域(条件1および条件2)の境界部分が観察されています。生成条件の違いおよびポリシリコン生成に用いたレーザーの照明むらによる結晶性の違いが明瞭に観察されています。