レーザーラマン顕微鏡の導入で分析手法を多角化したい。

ここナノテクノロジー融合ステーションでは、物質化学とバイオの融合分野を研究するのに必要な機器を揃えています。そのなかでもイメージング装置としては、共焦点レーザー顕微鏡や蛍光顕微鏡、電子顕微鏡やAFMなど充実したラインアップが並んでいます。各種イメージングを行ったあとは、多くの場合、IRやラマンでの構造解析をしたくなるのですが、当施設には顕微観察できるラマン分光装置はありませんでした。分析手法を多角化するという意味で、ラマン分光でのイメージング分析ができるナノフォトンのレーザーラマン顕微鏡はとても魅力的な装置でした。現在では、ナノカーボン材料の研究者はもちろん、DNAの観察や生物試料の観察など、多彩な研究分野の人たちにユーザーの幅が広がっています。

1時間の講習を受ければ、誰でもすぐに使いこなせます。

ナノフォトンのレーザーラマン顕微鏡はラインスキャン方式なので、非常に高速でラマンイメージングできる点が最大の魅力です。以前、IRでケミカルマッピングを行ったときは、1点1点マッピングしていく方式で非常に時間がかかったのですが、それとは比べ物にならないですね。また、ハイパワーレーザーを搭載しているため、かなり高感度で測定できる点も魅力です。サンプルが熱に強い場合に限られますが、レーザーパワーを上げて測定することで微弱なピークもしっかり捉えることができます。

初めて装置をご利用される方には、最初に1時間程度のトレーニングを行っています。装置を起動させるところから始まり、サンプルの載せ方、焦点の合わせ方、測定条件の設定の仕方、データの保存方法、装置のシャットダウンの仕方など、一連の操作をお教えしています。操作方法が分からなくなって、トレーニングの後で呼び出されることはほとんどないですね。操作がとても簡単というのは、使っておられるみなさんが実感されているところだと思います。また、スイッチを入れるだけですぐ使えるのは嬉しいです。レーザーを使った装置だと、安定するまでいろいろ問題があったり、立ち下げるときにクーリングが必要だったりしますが、そういう問題はないですね。

プラグイン機能の開発も迅速に対応してくれました。

2012年には、NIMSとナノフォトンの共催で、ラマン分光ワークショップも開催しています。ユーザーによる講演会に加えて、ナノフォトンのアプリケーションエンジニアによる体験デモ測定も実施しました。たくさんの方にご参加いただくことができ、新たな利用者を見つけることもできました。いまでは、レーザーラマン顕微鏡の利用頻度もかなり高くなっています。

たくさんの方のご利用があると、なにかトラブルがあったときの対応がとても重要になります。大手メーカーだと、どこか事務的な対応であることが多くて、ある意味で安心感はあるのですが、「要望は聞いておきます」とだけコメントをくれて実際は対応してくれないことも多いです。ナノフォトンの場合は、たとえばソフトウェアに関する要望を上げたときは、プラグイン開発をすぐに進めてくれました。迅速かつ柔軟なアフターサービスがあることは、共通機器の管理者としてはとてもありがたいですね。