会長室からChairmans Office

第24回会長室から

『第20期株主総会』


2023年6月22日に恒例のナノフォトン株主総会を開催しました。今年は大学キャンパスを出て千里中央の朝日阪急ビルで開催しました。記念すべきナノフォトン株式会社第20期の総会です。秋には創立20周年の記念パーティーを開く予定です。

創業から今日まで、私たちにとってはあっという間の20年でした。20年たった今でも、ナノフォトンは世界で唯一のラマン顕微鏡専業メーカーです。20年前にはiPhoneもiPadもまだ影も形もなく、日本ではガラケーと薄型テレビとPC98が全盛でした。街の景色は今とは違い、タワマンなどありませんでした。分析機器業界ではラマン分光器に顕微鏡を繋いだ顕微ラマン装置は売られていたものの、レーザービームがサンプル上を高速走査するラマン顕微鏡は存在しませんでした。そして、その状況は今も変わっていません。ナノフォトン社を除いて、、、。

しかしながら、20年たって、他社からの技術面での追い上げはないものの、市場は明らかに拡大しています。そこで、ナノフォトンは次の20年に向けて新しいステージの上に立とうとしています。今年の株主総会ではナノフォトン社の現状の報告に加えて、次のステージについての話もしました。私たちはいま、これまで20年の慣性力が生みだした自らの課題を、改革しようとしています。それは修正とか追加ではなく、不連続な破壊(disruption)です。

日本のだらだらとした新型コロナウイルスに対する3年間に及ぶ規制は、抜本的な構造改革を行うのに十分なイライラ感と思考時間を私たちに与えてくれました。すでに創業以来の雇用システムを抜本的に刷新し、本社を大阪市内から箕面市に移転し、メルマガを定期発刊し、アウトソーシングを徹底することによって製造や販売を安定させることができました。中小企業庁からのマッチング助成金も得ることができ、画期的な製品開発に着手することもできました。

ウクライナと共に、ナノフォトンも反撃開始です。ますますのご支援をお願い申し上げます。

2023年6月23日
ナノフォトン株式会社
代表取締役会長兼社長 河田 聡