会長室からChairmans Office
第21回会長室から
6月15日にナノフォトンの第19期株主総会を開催しました。単独・連結ともに5年連続の黒字で、特に国内営業は前年比40%の売上増、利益率9%(対売上)を達成しました。社長職を兼務して5年、再建から成長へとギアをシフトしました。これまでの受託生産方式を卒業して、標準化と在庫管理・即納を目指しています。これを実現するために、製造方式や製品構造を抜本的に見直しています。給与形態・待遇制度もこれまでの日本型から欧米型に転換しました。
一方、ウイルス感染対策による移動制限下で、韓国での営業は一転して厳しい結果となりました。既に様々なリカバリー対策を施しています。6月に日本も出入国の規制が一部緩和されたのを機会に、早速日韓の営業・技術メンバーが両国間を往来して、新技術・製品の韓国への導入、サービスエンジニアの交流などを再開しています。材料不足、歴史的円安、ロシアのウクライナ侵攻など、不安定な社会経済状況が続きますが、いつものようにこのような機会をチャンスとして捉えて構造改革を進めています。
個人的には、国際機関「Optica」のPresidentとしての執務期間が折り返しに入りました。ワシントンの本部との日々のズーム会議に加えて今後は出張が増えますが、これもチャンスと捉えて楽しんでいきたいと思っています。Opticaの会長職の経験も、ナノフォトン経営とナノフォトンの知名度アップに大いに役立っています。
経済と国際政治の突然の大混乱のみならず、自然環境においても記録的ゲリラ豪雨・落雷・落雹、史上最短の梅雨、記録的最高気温など予想外の混乱が続いています。政府間パネル(IPCC)が地球温暖化について「人による二酸化炭素排出が地球温暖化が原因であることに疑う余地がない」と断定して将来の温度予想をしていますが、数十年後どころか明日の気象予測すらできません。
様々な危機において生き続けてきたナノフォトンは、これからもサステイナブルに成長します。今年もぜひ、ナノフォトンにご支援賜りますようお願い申し上げます。
2022年7月4日
ナノフォトン株式会社
代表取締役会長兼社長 河田 聡