会長室からChairmans Office

第16回会長室から『キャンペーン』
ウイルスに負けないぞ!キャンペーン


ナノフォトン社はその名の通り、「ナノ」を光で分析する顕微鏡の会社です。ですから、「ナノ」に関してはとてもうるさいです。コロナ・ウイルスは大きさは〜100nm(0.1µm)、1ミリの1万分の1です。ウイルスはペスト菌やコレラ菌のような細菌(病原菌)と比べて非常に小さくて、ふつうの光学顕微鏡では見えません。スギ花粉(〜30μm)やPM2.5(〜2.5μm)対策用などの普通のマスクは、ナノサイズのウイルスを遮断することができません。ウイルスをストップできるウイルス専用マスクは隙間が狭くて呼吸するのが苦しいので、もし使うなら電動ファンがついているマスクがいいと思います。毒マスク・ルックです。マスクの上や横から空気が入れば呼吸できますが、それでは空気に乗って飛んでくる微粒子・微生物から私たちを守ることができません。ウイルスは死なないので(というか生きていないので)、ウイルスが付着したマスクは素手で触わってはいけません。本当は、鼻と口だけではなく目も覆う必要があるように思います。

ナノを制御することはなかなかやっかいなんです。ナノフォトンが装置を開発したり製造するときに経験していることです。

緊急事態宣言で行動が制限されているので、ラマン顕微鏡でコロナ・ウイルスを見つける方法をずっと考えています。ナノフォトン社のTERSsenseは10nmの分解能があるので、コロナ・ウイルスを観察・分析することができます。ただ、価格が高すぎる。全く新しい原理に基づく検査装置を作ろうかとも考えました。しかし経済が止まった今、開発費がありません。

緊急事態宣言下でもナノフォトン社は、あれこれ考え悩み、そして元気に活動しています。コロナ・ウイルス用の検査装置を考えるだけではなく、ネットやオンラインでできる営業やマーケティング・システムを構築し、経済復活の日から直ちに納品できるように活動を行っています。zoom会議にもすっかり慣れました。東京、大阪、ソウル、北京のそれぞれのオフィスと社員のそれぞれの自宅から、皆がまるで同じオフィスにいるかのようにバーチャルな会議や打ち合わせを並列して行っています。コロナ・ウイルスのお陰で押印やコピー・書類保管などの昭和の文化からも脱却しつつあります。このホームページも少しずつ、修正しています。

昨年に発明した独創的ビーム走査方式のランダム走査ラマン顕微鏡「RAMANwalk」の発表会は、残念ながら余儀なく延期することになりましたが、受注は開始しています。ぜひ、お問い合わせください。「RAMANwalk」以外のすべての製品も、様々な特典とキャッシュバックによる「ウイルスに負けないぞ!キャンペーン」中です。ウイルス感染と緊急事態宣言による経済停止は深刻な事態を生み出しましたが、まさにDisruptive Innovationのチャンスとなりました。

皆さんもどうか、Stay safe, stay healthy!!

2020年4月24日
ナノフォトン株式会社
代表取締役会長・社長  河田 聡