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元箕面市長来訪
まちづくりに尽力した倉田哲郎さんが新オフィスへ


大阪府箕面市の船場地区にできたナノフォトンの新オフィスを、同市の市長を昨年8月まで務めた倉田哲郎さんが訪問しました。倉田さんとナノフォトンの河田聡会長は、倉田さんが市長に初当選した約12年前に知り合い、それ以来交流を続けています。倉田さんは市長在任中、新幹線の新大阪駅と箕面市を結ぶ鉄道の延伸や、大阪大学の箕面キャンパス移転の実現に道筋を付けました。これらの業績がなければナノフォトンの箕面移転はなかった、と言えます。(メルマガ編集長/フリーライター・根本毅)

ナノフォトンの大阪ショールームで、河田聡会長の説明を熱心に聞く倉田哲郎さん

河田会長が大阪ショールームに倉田さんを招き、数年ぶりの再会を喜び合いました。

倉田さんは2008年に初当選し、当時の全国最年少で市長に就任。当初から3期12年を一区切りと考え、昨年8月の市長選には出馬せずに任期を終えました。当時の報道によると、記者会見で「やりきった感がある」と話したそうです。現在は政治や行政から離れ、建築設計事務所に勤めて1級建築士を目指しています。

ナノフォトンが移転先を箕面船場地区に選んだ主な理由は、鉄道の北大阪急行線の延伸(2023年度開業予定)と、大阪大学箕面新キャンパスの開学(今年4月)でした。新幹線・新大阪駅に直通で行けるようになる交通の便や、大学の知や学術情報、人材が近くにある魅力を選んだのです。その鉄道延伸と大学移転は、いずれも倉田さんが在任中の実績。河田会長は「ここへの移転を決めたのも、倉田さんのおかげですよ」と話していました。

ナノフォトンについて倉田さんに説明する河田会長

一方、倉田さんは「この街の基本的な考えは、河田先生の話をトレースしただけです」と応じました。どういうことでしょう。

河田会長は以前から、米国シリコンバレー型のまちづくりが箕面船場地区でできると提唱しています。シリコンバレーはサンフランシスコにあり、アップルやグーグル、インテルなどが本拠地を置く一大産業集積地です。

河田会長は「近くに一流大学のスタンフォード大学があり、ベンチャー企業が生まれ育っている。周りには緑豊かな高級住宅地があり、知的な人材が集まる。空港や高速道路、鉄道が走っている。箕面市も近くに大阪大学があり、緑豊かな高級住宅地、伊丹空港、新名神高速道路、鉄道があり、実に雰囲気が似ている。ここはシリコンバレーになれる」と話しています。倉田さんは「河田先生からこの話を聞いていたので、これをベースにまちづくりを考えた」とのことです。

新オフィスでは、河田会長が創業の経緯や、4年前に大阪大を退職して経営に乗り出した経緯、内装にこだわった新オフィスなどについて説明し、ショールームに展示された製品のラインナップも見ていただきました。

ナノフォトンの社員から製品の説明を受ける倉田さん。 目は真剣そのもの
ラマン顕微鏡のデモ測定を見て、熱心に質問する倉田さん

実際にデモ測定を見ていただくと、さらに理解は深まったようです。

訪問後、倉田さんから「ナノフォトンは製品もですが、会社そのものも、先生のライフスタイルも、どれもかっこいいですね」というお言葉をいただきました。